shelf「Rintrikーあるいは射抜かれた心臓」ジャカルタで上演される公演の、東京での通し稽古を観に行ってきました!
初演を観て、今回を観て感じたことは。この作品に流れるヒリヒリとした切実さが、今日本で生きてる私たちにも通ずるものがあると感じて。Rintrikの存在を必要としていた若い女性、村人の気持ちがすごく伝わってきました。初演時とはまた違う、パワーアップを凄く凄く感じました。
Rintrikの言葉は不思議ともっと聴いていたくなりました。字幕が出ていたのですが、インドネシアの言語だとどんなリズムに、どんな響きになるのだろうと知りたくなりました。
村人たちへ答えるRintrikの言葉は問いかけでもあり、なぞなぞのような茶目っ気も感じられて。三橋さん演じるRintrikの存在に穏やかでどこまでも広い大草原のような大きなものを感じて、安心した気持ちになりました。誰もが神なんだよと言う、彼女の言葉はとても心に残りました。そうやって互いに大切に出来たらいいのに。
苦しんでいる若者、若い女性も大きな自分の力ではどうしようもない大きなものに影響されて生きているのを感じて胸が苦しくなりました。そして後半、権力に溺れた人物が現れ悲しい事態へと進んでいきます。大きな時代の波の中でもがきながら必死に生きることは、国が違っても時代が違っても同じなんだと感じました。
いろんな人の心の中に、私の心の中にもRintrikがいたらいいのに。作者の方は、忘れないためにこの作品を書いたのだろうか。そんなことを考えました。
写真は初演時(2020年)
ジャカルタでの公演が新しい出会いとなって、素晴らしい時間になりますよう。
12月になったばかりの寒い夜の一日に。
久しぶりにみんなと会えて嬉しかったです。なんて凄い人たちなんだろうって改めて感じたのであります。私も色んなことに負けながらも、負けてないでがんばるぞい。